死にぞこないの青 乙一この乙一さんは、若いけど、この前何か賞を取ったよね。これは、ダークな話だ。 5年生のマサオはごく普通の少年だ。ちょっと臆病で、人見知りして、でもその事を自分でもわかっていて、知りあいの大人にあいさつできない事を恥ずかしいと思う・・・そんな少年。 勉強はまあ普通、でも運動は苦手。 走るのはクラスで、いつもビリ。 いるいる、ぷちてんもそんな子供の1人だったかな・・・? そんな少年のクラスに、新しい担任、羽田先生がくる。 最初は子供達とサッカーしたり、子供の気持ちをつかもうとする。 子供達もなついていったが、だんだん、宿題の量が増えたり、大きな声で怒鳴ったり・・・子供達の心が離れていきそうになる。 そんな時、なぜか、マサオは先生に嫌われてしまう。 子供心に「何故?」と思いながらも、大人の先生にそういわれれば、自分が悪いんだと納得させていた。 (先生って、この時期絶大な力があるんだよね。。。。) クラスの中で、自分の位置が一番下になって、クラスの不満のはけ口になっていく。 先生の厳しい指導のはけ口だ。 目立ったいじめはないけれど、無視される・・・孤立していくマサオ。 先生は、巧みに宿題が多かったり、どなったりする所為を 「マサオが失敗したから・・・」 などと理由をつける。 そして、ますます、子供達全体に宿題を出したり、掃除をさせたりするのだ。 もちろん、これでは、クラスの子供たちは、マサオが悪いと受け入れてしまう。 ある程度、先生の悪い冗談だと受け取ったりはするんだけど、 でも、 それが、楽だから、安心だから、逃げられるから・・・じぶんじゃないから・・・ 受け入れてしまう。 そんなある日、マサオは青い顔をした子供を見る。 マサオは自分しか見れないその子供を、自分の心が作り出したものだとわかっている。 その青い顔をした子供は、マサオの憎しみや悲しみをわかってるのだ。 ジャンル別一覧
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